骨粗しょう症とは「骨がカスカスになる病気」



1.骨粗しょう症とはどんな病気?

骨粗しょう症は、骨の老化現象ではなく骨がもろくなる病気と言われています。
「骨の病的な老化」(新陳代謝のバランスが崩れる)により骨に含まれるカルシウムなどが減ることでカスカスになります。

女性においては閉経後に、ホルモンのバランスが変化して骨の量が減少するためです。(※ホルモンのバランスの変化とは、骨を壊す作用を抑える女性ホルモン【エストロゲン】が減少すること)

2.なぜ骨粗しょう症になるの?

健康な骨は毎日新陳代謝しています。
古い骨は壊され(骨吸収-破骨細胞により骨が削られる)、新しい骨が作られます。(骨形成-骨芽細胞により骨が作られる。)
こうして、骨折しにくい弾力のある強い骨となります。

しかし、この新陳代謝のバランスが崩れ、骨を作るよりも骨を壊され過ぎると、結果骨がもろくなって骨粗しょう症になってしまいます。



3.骨粗しょう症が進むと?

骨粗しょう症は、骨折の危険性が増した状態、つまり骨折しやすいと言われています。
骨粗しょう症が進行すると体の重みなどによって背中や腰の骨がつぶれる「圧迫骨折」が起こりやすくなります。
症状の中には背中が丸くなる、身体が縮むなど患者さん自身気づかないこともあります。

また転倒すると骨粗しょう症では、特に足の付け根(大腿骨)、腕の付け根(上腕骨)、手首(橈骨)の骨折が起こりやすくなります。



4.骨粗しょう症の薬は?

骨粗しょう症の薬は、「骨を壊す働き(骨吸収)を抑える薬」、「骨を作る働き(骨形成)を助ける薬」、「骨を壊す働きと骨を作る働きのバランスを整える薬」の 3 つに分けられます。
これまで骨吸収を抑える薬が主に使われていましたが、最近になり骨形成を助ける薬が新しく登場してきています。



5.薬の選択は?

薬の選択は、骨の量が吸収亢進の場合と骨形成の低下のどちらが主に起こっているかによって決定されます。
骨吸収亢進に対しては骨吸収抑制薬の投与が理にかなっています。

例えば、閉経後早期での骨吸収亢進に対しては、長時間にわたって使用することを考えると SERM(サーム)がまず投与すべき薬となります。
カルシウムバランスが関与している場合は活性型ビタミン D3 製剤の投薬を考えます。
また長い間吸収亢進の場合は、足の付け根(大腿骨)骨折の危険性があるためビスホスホネート系製剤を考えます。
骨形成が低下していることが主となる骨粗しょう症には、骨形成薬(テリパラチドー副甲状腺ホルモン)が望ましいと考えられています。

6.いつまで薬を続ける?

薬は単剤投与からはじめ、その後の経過観察で効果が不十分な場合より効力の強い薬、作用の違う薬の併用と考えます。
効果と安全性が確認されている間の 3 ~ 5 年間は続けられるといわれています。

薬の多くは可逆的であるため、投薬中止により元の状態に戻る、そして急速な骨の量の減少が起こりうるので注意深く経過を観察すべきと考えられています。

骨粗しょう症対策には、薬による治療とともに、カルシウムやビタミン D、K を多く含む食事や適度な運動など日常生活に気を付けることも大切です。

(エスエル医療グループニュース No.145 2017年4月)

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