いびきがひどいと家族に言われます。
自分ではよく寝ついているつもりですが、昼間眠くて仕方ありません。
居眠り運転をすることもあります。
身長170センチ、体重90キロです。
(名古屋市・男性 46歳)
閉塞型睡眠時無呼吸症候群が疑われます。のど(上気道)が何らかの原因で狭いため、眠っている間に舌が落ち込み、いびきが出て極端な場合は呼吸が止まってしまう状態です。そのため睡眠が浅くなり、昼間は居眠りという状況になります。多くの場合は肥満が原因です。この患者さんも立派な肥満です。
無呼吸に伴う低酸素のため、心臓に負担がかかり、高血圧、心臓病、脳卒中の合併症が多いと言われています。そればかりではなく、居眠り運転による事故や仕事に支障をきたすなど社会的にも重大な影響を与えます。極度の肥満が多い欧米の病気と思われていましたが、日本人も数%と、欧米とそれほど変わらない、比較的ありふれた病気で、夜の睡眠状態を調べる検査をすることをお勧めします。
治療は減量、CPAPといって鼻につけたマスクから圧力をかけ、上気道がが狭まるのを防ぐ方法、耳鼻科的手術、口腔装具などがあります。治療の効果は劇的で、無呼吸といびきはほぼなくなり、昼間の眠気も取れ、順調に仕事もできるようになります。
この患者さんのように肥満気味で、いびきがあり、特に高血圧のある人は詳しい検査を受けることが必要です。