Q.健康診断で胆石と言われ、
手術を勧められましたが、
本当に必要でしょうか?

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    胆石と診断。手術を勧められたが必要か…

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    おおの内科【院長】大野 秀樹

健康診断で、胆石と言われました。手術を勧められられましたが、今まで何ともなく、なかなか覚悟ができません。本当に手術をしなければならないのでしょうか。
(名古屋市・男性会社員 56歳)

胆石症の中には激しい症状を起こし、緊急手術を必要とするケースもありますが、この患者さんのように、全く症状を起こさない無症状胆石も多くみられます。胆石はできる場所により、胆のう結石、胆管結石、肝内結石に分けられます。また、胆石の成分、構造、石灰化の有無などによっても分類され、これらに基づいて治療法が選択されます。無症状胆石のほとんどは胆のう結石です。無症状胆石に対して保存的に治療するか、手術などの積極的治療を行うかは、現在でも意見が分かれています。
当院では、無症状の胆のう結石の場合は、今後も症状が出たりすることがなければ、保存的に治療し、経過を観察することにしています。この患者さんを当院で検査したところ、胆のう内に長径1センチの非石灰化コレステロール石が認められました。その他に異常はなく、胆のうの機能も良好だったので、経口胆石溶解療法(内服薬)を勧めました。
日常生活では、胆石発作の予防のために暴飲暴食や高脂肪食の摂取に注意し、過労、ストレス、睡眠不足などを避けることが大切です。また、胆のうがんや感染症などの合併の問題も含めて、これからも定期的に検査を受けることが必要です。

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