Q.血圧が高めと言われたのですが、
症状が何もないのに治療が必要ですか?

  • 答える人:

    中川内科【院長】中川 順市

血圧が高めと言われたのですが、
症状が何もないのに治療が必要ですか?

子供が、毎日やさしく撫でられて育つのと、毎日強く殴られ続けて育つのとで、10年後、20年後、それぞれの子供がどのような大人になっているかは想像に難しくないことでしょう。
それと同じで、正常の血圧で10年、20年過ごすのと、正常より20~30高い血圧で10年、20年過ごすのでは、その人の血管や臓器にかかる負荷の差は結構なものとなります。
なぜなら、心臓は1日に10万回以上も拍動し、その1拍1拍が血管や臓器に血圧という圧力をかけているわけですから、その1拍の圧力の差の蓄積が長年になると、体にどれほど影響するか…お解りいただけることでしょう。
ようするに、長年にわたる高い圧力(血圧)の継続は、それを受けた血管や臓器に動脈硬化や臓器障害をもたらし、それが結果的に脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、心不全、腎障害の発症に強く関与するのです。以上から、血圧治療は「今」を治療するのではなく、「10年後、20年後」のあなたを治療しているのだと言えるでしょう。
10年後、20年後のあなたの元気を守るために“今”の血圧を管理・治療することは非常に大事なことなのです。

相談内容に関連するクリニック

中川内科