Q.胃潰瘍にも、
ピロリ菌による感染性のものが
あると聞いたのですが…?

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    感染する胃潰瘍?

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    金子内科【院長】金子 晴生

二十歳のころから、胃潰瘍を繰り返しており、そのたびに病院の世話になっています。
最近、胃潰瘍にも、ピロリ菌による感染性のものがあると効きました。
どういうことか教えて下さい。
(名古屋市・男性 48歳)

閉胃潰瘍の原因として、ストレスやアルコールのほかに、最近、ヘリコバクターピロリ感染症が問題になっています。感染ルートは幼少期の生活用水(井戸水など)ではないかと言われていますが、はっきりしません。しかし、日本人の胃潰瘍患者さんの多くは、このピロリ菌の感染者と言われています。
まず、ピロリ菌の存在を確かめるには、内視鏡で胃の組織を取ってくる生検法で、直接、菌の存在を調べる方法があります。また、患者さんの吐く息や、血液中の抗体価測定などで菌の存在を証明することもできます。菌の存在が証明された場合には、複数の抗生剤を一週間飲み、それを取り除く(除菌)ことが行われるようになってきました。
全国で約四千万人とも六千万人とも感染した患者さんはいると言われています。再発性胃潰瘍、さらに胃がんの予防の観点からも、この方法が浸透することが今後望まれるところです。除菌が完全に成功すれば、胃潰瘍は再発しにくくなると言われています。この点に関しても主治医とよく相談して下さい。

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